2025/12/2からBB期間となるSBI新生銀行(8303)IPOですが、直近の銀行のIPOといえば2023/4/21に上場した楽天銀行(5838)が思い出されます。簡単ではありますが、2つのIPOを比較したいと思います。
結論から申し上げますと、現時点では参加可能な全証券会社から参加するつもりです。
IPOの概要
| 銘柄名 | 株式会社SBI新生銀行 | 楽天銀行株式会社 |
| 証券コード | 8303 | 5838 |
| 公募 | 89,000,000株 | 5,555,500株 |
| 売出 | 133,000,000株 | 53,951,300株 |
| O.A. | 33,300,000株 | 4,463,000株 |
| 公募・売出(O.A.含む)合計 | 255,300,000株 | 63,969,800株 |
| オファリングレシオ | 28.51% | 37.63% |
| 想定価格/公開価格 | 1,440円 | 1,400円 |
| 吸収金額 | 3,676.32億円 | 895.58億円 |
| ロックアップ | 180日 | 180日 |
| 解除条件 | 無 | 無 |
| 親引け | 有(50億円相当≒3,472,222株) | 無 |
| 海外売り | 89,355,000株予定 | 31,984,900株 |
| 吸収金額(親引け・海外売を除く) | 2,339.61億円 | 447.79億円 |
| 上場承認時銀行業加重PER | 14.5(25/10) | 11.2(23/2) |
| 上場期PER | 11.86 | 8.32 |
| 上場期PBR | - | 1.08 |
| 上場期配当金 | 34.00 | - |
| 上場期配当利回り | 2.36% | - |
| 現在株価(11/14終値) | - | 7,605円(公開価格の5.4倍) |
| 直近PER(11/14時点) | - | 20.62 |
楽天銀行(5838)のIPOについて
まず、楽天銀行のIPOですが、米国のシリコンバレー銀行(SVB)の破綻問題から、銀行株の株価が日米共に下落するなど、タイミングが非常に悪かったです。
そのためか、想定価格の1,795円から仮条件は1,300円~1,400円に大幅に引き下げられました。
仮条件上限でのPERは8.32とかなり割安な水準でまさに楽天スーパーセールの様相を呈していました。1,795円でのPERは10.66で割安感に欠けていましたので、想定価格は少し高すぎましたね。
周りからの評価は芳しくありませんでしたが、初値は想定価格を上回る1,856円をつけました。複数当選も比較的容易で、積極的に参加した方は大きな利益を得ることができました。
ちなみに、私は割安感から全力参加し、合計で600株当選することができ、31万円の利益となりました。
上場後の株価は順調で、11/14終値では公開価格の5.4倍となる7,605円にまで上昇しています。
(週足チャート)

SBI新生銀行(8303)のIPOについて
詳細については新規上場時の記事を参照いただければと思いますが、親引け・海外売を除いても、市場からの吸収金額は楽天銀行の5倍以上となる2,339.61億円とかなり大規模です。
一方で、市況は楽天銀行の時とは正反対で、三菱UFJFG・みずほFG・三井住友FGの3社が直近で10年来高値を更新するなど銀行株に流れがきている中でタイミングが非常に良いです。
また、想定価格での予想PERは11.86とプライム市場の銀行業加重PER14.5に対して81.8%の値でディスカウントされており、参加しやすい第一印象です。
ちなみに楽天銀行の仮条件上限でのPER8.32は、23/2時点の銀行業加重PER11.2に対して74.3%の値でした。
楽天銀行と比較すると割安感に劣るように見えますが、楽天銀行は市況が悪かったため割引はやむなしと考えられ、銀行株に流れが来ている状況でのSBI新生銀行が魅力的に見える気がします。
配当金におきましても、楽天銀行は配当金がありませんでしたが、こちらは既に1株あたり34円、想定価格に対する利回り2.36%の配当予想を開示しています。
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SBI新生銀行(8303)IPOは参加すべきか
冒頭でも申し上げましたが、私は現時点では参加可能な全証券会社から参加するつもりです。
もちろん、私の家族も同様に全力参加の予定です。
割安ですので仮条件は上振れると思っていますが、割安感が損なわれない範囲であれば全力参加に変わりはないでしょう。
株数は楽天銀行の国内向け株数31,984,900株に対してこちらは1.6億株ほどとまさに桁違いの多さですので、当選するかではなく、どれだけ多くの数を集められるかが重要です。株数は多いですが、注目度(魅力)も高く、期待よりも少ない株数になるかもしれません。
複数当選には当然ですが多くの証券会社から参加する必要があります。SBI新生銀行のIPOを受けて、各証券会社には通常よりも多くの方が口座開設の申し込みをしていることが想定されます。
口座開設にかかる日数が通常よりも長くなっている可能性がありますので、まだ口座を開いていない証券会社は今から申し込んでおくことをおすすめします。
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