生成AI「Claude(クロード)」を手がけるアンソロピックが11/2、金融庁に有価証券届出書を提出しました。
そしてこのアンソロピックのIPOに、日本の証券会社からネット申込できる見通しとなりました。
スペースXに続く超大型の米国株IPOです。私もスペースXではSBI証券と楽天証券から参加し、楽天証券で4株当選しました。今回も「お祭りIPO」として気になる案件ですが、足元のAI関連株の調整には注意したいところです。
今回は国内募集の概要、スペースXとの規模の比較、申込方法の注意点を確認していきます。
※2026年11月2日時点の情報です。価格や日程、販売方法は今後変更される可能性があります。
アンソロピックとは?
アンソロピックは、生成AI「Claude」や、プログラミングを支援する「Claude Code」などを提供する米国企業です。個人向けの利用だけでなく、企業によるAIの導入・活用にも事業を広げています。
今回の上場予定市場は米ナスダック(NASDAQ)市場です。日本の証券会社で募集を取り扱いますが、日本市場に上場するわけではありません。
IPO・国内募集の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | アンソロピック・ピービーシー(Anthropic, PBC) |
| 上場予定市場 | 米ナスダック(Nasdaq Global Select Market) |
| 承認状況 | 10月26日に申請。届出書提出時点では上場承認前 |
| 募集対象 | クラスA普通株式(米ドル建て) |
| 国内募集額 | 上限35億米ドル(約5,529億円)の見込み |
| 募集価格・株数 | 未定 |
| 申込単位 | 1株以上、1株単位 |
| 条件決定日 | 2026年11月~2027年4月のいずれかを予定。 後ろ倒しの可能性あり |
| 上場日 | 未定。条件決定日の米国翌営業日を予定 |
約5,529億円は日本国内の募集上限見込みであり、世界全体の吸収金額や時価総額ではありません。最終的な国内募集額は、この見込みと大幅に異なる可能性があります。円換算は届出書の1米ドル=157.97円によるものです。[1]
国内募集はスペースXの約1.6倍?
| 銘柄・段階 | 国内募集額 | 位置づけ |
|---|---|---|
| スペースX・当初 | 上限20億米ドル | 2026年5月時点の見込み |
| スペースX・最終 | 22億米ドル | 条件決定後の金額 |
| アンソロピック | 上限35億米ドル | 2026年11月2日時点の見込み |
ドルベースで比較すると、アンソロピックの上限見込みはスペースXの最終金額の約1.6倍、当初の上限見込み同士では1.75倍です。国内向けだけでも大きな規模ですが、現段階では確定額同士の比較ではない点に注意が必要です。[2・3]
また、ロイターによれば、スペースXは国内で1兆円超の需要を集め、約3,500億円を販売。その約8割をみずほ証券が担いました。今回もSBI証券・楽天証券にどの程度配分されるかが気になります。募集総額が大きいからといって、ネット証券での当選が容易とは限りません。[4]
取り扱う証券会社と申込方法
個人投資家向けの販売方法が記載されているのは、次の4社です。国内募集の事務幹事はみずほ証券、幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。
| 証券会社 | 参加方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| みずほ証券 | 対面/ネット | ネットは条件決定日の前営業日までに概算資金を準備。当選・繰上当選後、期限までに辞退しなければ購入 |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 対面 | 申込証拠金が必要。 |
| 楽天証券 | ネット | 抽選までに円または米ドルで概算資金を準備。当選・繰上当選後、期限までに撤回しなければ購入 |
| SBI証券 | 対面/ネット | ネットは当選・繰上当選後、期限までに辞退しなければ購入。入金等の詳細は同社案内を確認 |



ネットでの参加方法が記載されているのは、みずほ証券・SBI証券・楽天証券の3社です。すでに口座をお持ちの方は、各社の正式な申込案内を確認しておきましょう。
このほか、ゴールドマン・サックス証券とモルガン・スタンレーMUFG証券も取り扱いますが、届出書では機関投資家向けとされています。[1]
特に気を付けたいのはみずほ証券です。日本株のIPOではBB時点で資金は不要ですが、今回のネット抽選では条件決定日の前営業日までに購入に必要な概算資金を準備しなければなりません。
また、共通の注意点として、①発行価格が仮条件の範囲外になる可能性があること、②申込みが購入の意思表示を兼ねる方式であることが挙げられます。みずほのネット抽選・楽天・SBIでは、条件決定日の日本時間12時59分(予定)まで辞退できる旨が記載されています。通常の国内IPOと同じ感覚で、当選後に購入手続をしなければ失効すると考えないようにしたいですね。
国内募集で購入した株式も、購入した証券会社を通じて上場日から売買できるとされています。ただし、具体的な注文方法や受付時間は各社の案内を確認する必要があります。米ドル建てなので、円換算した損益には為替変動も影響します。[1]
スペースXでは楽天証券で4株当選
私がスペースXのIPOに参加した際は、SBI証券は落選でしたが、楽天証券で4株当選しました!(みずほ証券は不参加でした。)
初めて当選した米国株IPOということもあり、しばらく保有する方針で現在も継続保有中です。ネット証券からでも参加・当選できた経験があるので、今回も注目しています。ただし、各社の配分や抽選方法は案件ごとに確認したいところです。
当時の抽選結果はこちら:

楽天証券の口座をまだお持ちでない方は、今回のような米国株IPOへの参加に備えて、口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。私自身、スペースXでは楽天証券から当選することができました。今回の配分や抽選結果を保証するものではありませんが、参加先の一つとして準備しておきたい証券会社です。
※口座開設だけで今回の申込みが完了するわけではありません。必要な口座・設定や資金、受付期間は、楽天証券の正式な案内をご確認ください。
急成長する業績と、足元のAI関連株の調整
2026年1~6月の連結売上高は162.86億米ドルで、前年同期の11.63億米ドルから約14倍に拡大しています。営業損失は21.35億米ドルから6.93億米ドルへ縮小しました。
一方、純損失は807.48億米ドルです。ただし、転換約束手形やデリバティブ負債等の公正価値変動による723.88億米ドルの費用が含まれています。売上成長は目を引きますが、営業段階ではまだ赤字です。[1]
気になるのは足元の相場です。ロイターによると、10月30日の米国市場ではナスダック総合指数が2.86%、半導体株指数が約7.2%下落。AI関連の巨額投資が十分な収益につながるかという懸念が広がっています。[5]
アンソロピックは半導体メーカーではありませんが、AIの成長期待を背景とする銘柄として、投資家心理の変化は無視できないと思います。話題性が高くても、公開価格にどこまで期待が織り込まれるかは確認したいところです。
現時点のスタンス
スペースXと同様、今回もお祭りIPOとして関心が高まっています。国内募集の規模も大きく、再びネット証券での当選に期待したくなりますね。
ただし、最近のAI・半導体関連株の調整は気になります。現時点では価格や各証券会社への配分が分からないため、具体的な参加先や申込額は、条件と上場時の地合いを確認して判断したいと思います。
まずは仮条件とスケジュール、各証券会社の正式な申込案内に注目です。
出典・参考資料
[1]アンソロピック 有価証券届出書(2026年11月2日提出)P1~2・11~16・340。募集条件・業績は届出書記載。
[2]Bloomberg/TBS CROSS DIG「スペースXのIPO、日本で最大3200億円募集」(2026年5月28日)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2690098?display=1
[3]Bloomberg/TBS CROSS DIG「スペースXの史上最大IPO、日本での調達額は3500億円に」(2026年6月12日)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2727558
[4]ロイター/ニューズウィーク日本版「スペースX上場、みずほが異例の販売体制」(2026年6月15日)
https://www.newsweekjapan.jp/articles/-/325510
[5]Reuters/Investing.com「Wall Street closes sharply lower as AI cash burn fears spark tech selloff」(2026年10月30日)
https://www.investing.com/news/stock-market-news/nasdaq-futures-tumble-as-amazon-intel-results-deepen-ai-spending-woes-4986163