仮条件の概要
・仮条件:1,440円~1,450円(想定価格比 ±0.00%~+0.07%、中立的)
・上限突破:無
・親引け:有(上限 国内分 3,472,200株、海外分 30億円相当≒2,068,900株)
・海外売り:有(上限 89,355,000株)
・関心の表明:有(国内分 2,700,500株)
(海外分の株数は、25百万米ドルに訂正有価証券届出書記載のレート(1米ドル=156.63円)を乗じて、仮条件の上限である1,450円で除して求めています。)



これにより、仮条件上限での市場からの吸収金額は3,701.85億円になりました。
仮条件の下限が想定価格(1,440円)となる中立的な仮条件です。
なお、親引け(国内分のみ※)・海外売りを考慮した場合は2,355.86億円(162,472,800株)となります。
※海外分の親引けは海外売の内数のためここでは除外しています。
新たに関心の表明が現れましたが、関心の表明に拘束力はなく、継続保有の確約もない点には注意が必要です。
また、仮条件上限での今期予想PERは11.95です。
参加スタンス
仮条件は上振れると思っていましたが、予想より小幅な上振れに留まりました。
大幅上振れを警戒していたIPO投資家の方々は安堵しておられるでしょうか。
仮条件を受けても評価に変わりはなく、引き続き全力参加のA(参加可能な全証券会社で申し込む)と致します。
なお、PERの比較ですが、新規承認時と大勢は変わりませんが、
12/1終値での他社のPERは
りそなHD(東P・8308): 14.96
ゆうちょ銀行(東P・7182): 14.65
三菱UFJFG(東P・8306): 14.14 ※
三井住友FG(東P・8316): 14.12
みずほFG(東P・8411): 13.49
楽天銀行(東P・5838): 20.09
※三菱UFJFGは26/3期末業績予想未開示のため、親会社株主に帰属する当期純利益の目標値である2兆円を26/03期 1Q の期中平均株式数11,484,298,385株で除した値である174.15を今期予想EPSとして計算しています。
となっており、引き続き26/3期予想PER11.95はメガバンクと比較しても最も低い値で割安感があります。
市場業種別加重PERは以下のとおりです。

プライム市場の銀行業加重PERは14.5であり、こちらの比較でも変わらず割安な水準です。
(東証の11月末業種別PERデータが間に合いましたら、改めて比較したいと思います。)
(2025/12/5 追記)
11月末の業種別PERデータが公開されていました。

10月末と比較して、プライム市場の銀行業加重PERは1.1倍上昇して15.6倍になっています。
銀行株に流れが来ていますので当然ですが、より割安な水準になったと言えますね。
また、本日0時頃でのSMBC日興証券の申し込み番号は約5万、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は約1.6万でした。


割当が少なく余力も必要な証券会社も含めてすべて参加の予定です。
| 証券会社 | 参加/不参加 |
|---|---|
| 野村證券(主幹事) | 参加 |
| SBI証券(主幹事) | 参加 |
| みずほ証券(主幹事) | 参加 |
| ゴールドマン・サックス証券(主幹事) | 口座なし |
| SMBC日興証券(主幹事) | 参加 |
| BofA 証券(主幹事) | 口座なし |
| 大和証券(主幹事) | 参加 |
| 岡三証券 | 参加 |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 参加 |
| 松井証券 | 参加 |
| 岩井コスモ証券 | 参加 |
| 極東証券 | 口座なし |
| Jトラストグローバル証券 | 参加 |
| 東洋証券 | 口座なし |
| 水戸証券 | 口座なし |
| むさし証券 | 口座なし |
| SBIネオトレード証券(委託幹事) | 参加 |
| 大和コネクト証券(委託幹事) | 参加 |
| 岡三オンライン(委託幹事) | 参加 |
※三菱UFJモルガン・スタンレー証券の姿がありますが、三菱UFJ eスマート証券では取り扱いがありません。
繰越欠損金について
先日、お問い合わせフォームより割安性についてのご指摘がございました。
まさか読者様から直接ご意見を頂戴できるとは思っておらず、大変感激しております。ありがとうございます。
返信は不要とのことでございましたが、繰越欠損金については懸念されている方も多くいらっしゃると考え、この場を借りて回答させていただきます。
(後日気付いた点等がありましたら加筆・修正させていただきます。予めご了承ください。)
ご指摘は「SBI新生銀行は繰越欠損金によって法人税等が免除されているため、金融情報サービス提供会社の試算では繰越欠損金の影響を除外するとPERが18倍になるため割安ではないのではないか」という旨の内容と解釈いたしました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、SBI新生銀行は過去の繰越欠損金によって税負担が軽減されておりますが、税負担がゼロというわけではありません。
前期は下表の通り、会計上は税金等調整前当期純利益に対して約15.3%の税負担が発生しています。

有価証券届出書 第二部 企業情報-第5 経理の状況-1(1)連結財務諸表等-【注記事項】-(税効果会計関係)-当連結会計年度より
確かに、法定実効税率30.6%に対して前期は半分の15.3%にまで軽減されておりますが、繰越欠損金がなかったとしてもPERは18倍にまでは上昇しないものと考えています。
繰越欠損金の影響を除外した値を計算したいところではありますが、法人税等の計算は繰越欠損金の所得控除の効果のみならず、繰越欠損金に対する繰延税金資産の回収可能性に係る評価性引当額など様々な要因(一時差異)で変動するため、単純に前期・当期予測が法定実効税率(30.6%)だったらという仮定で計算します。

なお、今期予想の税効果会計適用後の法人税等の負担率については開示が税引後利益のみで情報がありませんので、前期と同じ15.3%と仮定しています。
結果は上記の通りで、今期予想の税効果会計適用後の法人税等の負担率が前期と同じ15.3%であれば、今期予想が法定実効税率だった場合のPERは同業他社と同程度にまで上昇しますが、今期予想については情報が足りず、前提条件によって値が大きく変動しますので、この試算で割安かどうかを判断することはできないと考えています。
ここまで書いておいて申し上げるのは恐縮なのですが、分からない以上は、会社が開示している業績予想をもって判断するのが最善ではないでしょうか。
もちろん、繰越欠損金の影響を警戒して保守的な判断をするというのも間違いではないと考えていますし、それぞれが信頼できる物差しで判断するのが一番納得できると思っています。
まとめ
直近の日経平均は変動幅が大きく不安要素ではありますが、銀行株については本日もゆうちょ銀行、三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFGが10年来高値更新するなど引き続き流れが来ており非常にいいタイミングです。
また、株数が非常に多いため、当選するかではなく、どれだけ多くの数を集められるかの勝負になると思っています。
全力参加すれば数社は引っかかるだろうと楽観視しておりますが、注目度(魅力)も高く、期待よりも少ない株数になるかもしれません。
なお、当選した場合は初値売りはせずに、値動きを見ながらある程度の期間保有しようと考えています。
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